You are what you eat

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今から去ること3年前、2015年8月29日 午前1時35分に田口昌平さんが逝去されました。

このサイトを立ち上げるきっかけとなった田口さんの未公開エピソードがありましたので、改めて公開させていただきます。

3年経って、今の状況に照らしあわせると、どう見えてくるのでしょうか。
クラフトビールとは何なのか、改めて考えさせられます。


2015/06/13(土) 19:00- at The Place(大阪市北区大淀南1-1-16)

Craft Beer Base 谷和
ボタニカルビバレッジワークス 田口昌平
The (Common) Place 松下浩之

【谷】
クラフトビールというプロダクトの向こうにあるストーリー、文化だとかビールを飲むということをもっともっと楽しんでいけるのではないかと考えていて。皆さんとシェアできるようになればいな。今日のトークセミナーが明日からの人生に役に立つと思うので、ぜひ楽しみにしていただけたらなと。
田口さんが東京、横浜でやっていたセミナーが「明日、何を飲むか考える」
ネット上で拝見していただいて感銘を受けたので、今日という日が体現できた。

第一部が田口さんによるセミナー形式。

第二部がトークセッション。肩の力を抜いた感じで参加していただければと。

メインゲスト 田口昇平(合同会社ボタニカルビバレッジワークス)

セミナーのほうでも自分でご紹介していただけると思うので、さくっと紹介させてもらう。
醸造家。ブルワーとよんでいますがビールを造っているかたです。
田口くんの考えとか、想い、未来構想など、クラフトビールだけでなく、明日からのヒントがきっとみつかるはず。

そして、The(Common)Placeを経営されておられる松下さん。
大阪のシーンでカフェやコーヒーというキーワードでトークセッションや意見交換をさせていただいている。セミナーと合致することが多いので、いつものクラフトビールセミナーとは異なる会として開催させていただいている。よろしくお願いします。

気楽にビールを飲みながらやっていただければ。
セミナーといっても、何かを学ぼうというスタンスではいないでください。


【田口】こういう形でプレゼンテーションを作ってきました。

自己紹介
大阪生まれ、広島育ち。
昔はこんなにかわいかったのですけど、いまはむさい感じに。
大阪の十三市民病院で生まれた。イベントで言うとわくところなんですけど(笑)
母方の祖母が十三に住んでいて、夏を過ごしていた。
長いこと広島で育ったので広島出身ということになっているけど、転勤族であちこちに行っている。
一つの土地にずっと居ることがなくて、自分の地盤を持ちたいと思っていた。

関東が馴染みがあるのですけど。こういう名物(大根おどり)のある大学。東京農業大学。
年始の箱根駅伝に農大が出ると、こういうソウルダンスをさせられる。
そういう大学で何を勉強していたかというと林業学科。林業を勉強していたはずなんですけど、隣に醸造学科があり、友達とやんややんややっているうちに密造していた。

日本では1%以上のお酒を作ると違法ということをよく知ってほしいのですけど。
母親が送ってくれたアスパラを、大学のテラスでバーベキューしながらビールを飲んで楽しんでいた。
なんでビールがこんなに高いんだろう?基本的には酒税。できれば税金を払いたくない。
極力税金を払うことなくお酒を飲めるのか。自分で造れば、1リットルあたり220円の税金をピンはねできます。一応覚えといてください。

皆さんビール好きだと思うのですけど、高額納税者なので誇り高いビール飲みだと思ってください。
税金は谷さんの懐でなく、国庫に入っている。

山のことだけでなくビールを造っていた僕も卒業する時がきた。
最初は山の中に入って測量をする職業。

そして、アウトドア業界の感じの良い店で働いたりした。

もともと山のことを勉強する学科に居たのは、山のことを勉強したい。環境のことを学びたいということだった。

無印良品がやっている群馬県のキャンプ場にたどりついた。1年ちょっとキャンプ場の管理人として働いていた。
ロケーションは車で55分くらいでヤッホーブルーイングに着く所。

当時、お土産ものを選べる立場だったので、ヤッホーブルーイングのビールを扱いたいなと思っていた。そうしたら、なんとヤッホーの営業の方からキャンプ場にアプローチをかけていただいた。
密造のこととかヤッホーブルーイングを知ってますよという話をしていた。

銀河高原ビールが民事再生で市場のビールが減っていたので、ヤッホーブルーイングにも市場の需要があった。

ちょと地ビールが盛り上がった時期で、密造とかしなくて、ちゃんとした形で造れば良いということでヤッホーブルーイングに入った。
7年くらい働いて、いろいろビールを造ったり飲んだり飲んだりしていた。

そうしているうちに、静岡にあるベアードブルーイングという、静岡の沼津で夫婦で始めた小さなブルワリーが、いよいよ工場を大きくするということで、社長のベアード・ブライアンが大きなプラントとか理解るのであれば、君はベアードに来れば良いんじゃないかと。うちは福利厚生でビール飲み放題だよと。

ところが、移籍した途端にビール飲み放題制度は廃止になった。月に22杯まで。
おまえら飲み過ぎだというメッセージカードが。そういう逸話。
僕はちょっとだけブライアンのことを信じていません(笑)

ちょうど1000L仕込める規模から6倍にする修善寺に移るタイミングで、沼津と修善寺を1年ちょっと。前もって独立したいということを伝えつつヤッホーから移籍した。
2年目の冬に独立したいと思っていた。

入ってから半年後に独立していいかと聞いたら、二年後なら良いよと。

New Next Nippon Nomimono

ボタニカルビバレッジワークスという会社を興して、ビアパブとして提供するスタイルでビールを造っていこうと。

これが、僕の自己紹介。

会社について。なぜ始めるのか。
いろいろ目的があって、ブルワリーが各地で出来ている中で、ホームブルワーでビール造りを仕事にしたいとか、会社で働いて独立したいとか理由はあるのですけど、ビールを造ることが目的ではなくて、飲み物を手段として。
ビールが好きな方はわかると思うのですけど、暮らしに花を添えるとか。

自分はひねくれものだと思うのですけど、ものづくりに対するスタンスがあって。
皆さんに響いて価値観が変わってほしいとか、消費社会に対するアンチテーゼでありたい。

社会問題とか、子供が産まれなくて人口がどんどん減っていったり、内需がどんどん減ってしまうと叫んでいる割に、社会が右肩上がりの大量生産の物差しを転換できるきっかけになれば。

僕なんてたいした力はないけど、そういう考えのかたが居るという一人でありたい。

大量消費。トップバリューとかたくさんどこでも同じものが買えるのが楽しいんですかと。

後で詳しく説明するのですけど、畑と食卓のつなぎ手でありたい。

ビールはもともと農産物から出来ているけど、皆さんの頭の中でどこまで畑の中に、ビールを見てどんどん巻き戻っていくとなったときに、繋がって畑まで追えますか?

何人かの方はわかると思いますけど、わからないかたもおられる。

カウンターカルチャーとして存在していたい。なんとなく流れている世の中で、ひねくれているけど、手作りの飲料会社を作りたいということで、こういうプロジェクトを始めました。

ミッション・ステートメント 今日より少し良い明日を

僕の力はとても小さなもので、日本を変えてやるというのは出来ないけど、僕が飲み物を造って、皆さんに届けて、ビールというものが農業とか自然とかと繋がりがあるということを意識することで、明日からの生活をほんの少し頑張るぞというと疲れるので、良くしていこうと。

コンセプト
自然であること(素材・無理をしないということ)
 自然なものを使う
 プロセスで無茶をしない、ビジネスとして無理をしない

人の心理を根底から心地良くする
 ビールをただ飲むということは、喉の渇きを潤して心地良いという効果もあるし、副次的に今飲んでいるビールは炭酸としてシュワシュワしていて、アルコールも入って酔って、喉も潤してくれるというのは思ってくださる。

谷さんがおっしゃっている、ビールをカテゴリにわけて売っていくことは、ビールの啓蒙のために大事なこと。

ですが、カテゴリからビールを造るということじゃなくて、手に取って飲めば間違いなく美味しいというものを造っていかなきゃなくて、頭で考えなくても飲んだら、僕の造ったものを手に取っていただいて愛着が沸くというか、そういう気持ちがひとつですね。

手に取って愛着が沸くということにリンクすると思います。

地域的な必然性へのこだわり
例えを出すと、香川県の高松を拠点としているのですけど、瀬戸内としてレモンとかミカンを使うのは必然性がある。アサイーとかブルーベリーを仕入れて使うのは地域性の必然性がない。

その辺にあるものを自然に手に入れてビールを造ることにこだわっていきたい。

人との関わり
日経ビジネスにパブリッシングを出して、遠くの人に買って貰うというのも、マスのアプローチとしていいけども、こうしてイベントによんでいただいた谷さんとか、香川の関わりのあるかたとか、ここにいるかたはもちろんのこと、そういうかたと優先的にお取引して、そういうかただけでビールが売り切れるならものすごく嬉しい事で。そういう会社でありたい。

You are what you eat

イギリスの古い諺で、あなたの食べているもの。血となり肉となり、あなたのそのものですよ。

食に対する考えが変わったり選ぶものが変わる。

僕自身が暮らしていくのはもちろんことですけど、食品のメーカーとして存在する限りは、あなたに食べさせるものなのでメーカーとして大切にしていく。

このキーワードを念頭において核心にせまっていく。

皆さんに変化があれば、それが僕が今日しゃべる意味です。

街とビール
とある街をご紹介します。
仲間の紹介とかもしてくれと頼まれていないけど、いい街。

仏生山という高松の南の街。
仏生山温泉という、今までは高松の南にある塩の?温泉が知られていたのですけど。
ここは10年前からやっていて、館長というか、もともと仏生山温泉をやっているお父さんが冠婚葬祭会場をやっていた。

仏生山の下4kmくらいのクレーターの上にあり、温泉が湧くはずだと。
家族の反対を押し切って掘ったら本当に温泉がでちゃったというストーリーがあります。

ヤッホー時代に、温泉フリークというくらい温泉に入った中で、5本の指に入る温泉です。
入ると泡が出てくる温泉。

仏生山温泉の息子は建築家をしていて、事務所に入って3年経ちます。
建築家は3年くらい経つと独立するということで、自分で建物とか温泉のやりかたを全てデザインして出来た温泉です、

大衆劇場仏生山があり、侍がコンビニの袋を持って走ってきたことも。ここの役者さんでした。
全国を巡回する時代劇場。お年寄りがわんさかと押し寄せる。

蔵を改装したカフェがあったり、お酢の製造場があったり。

ベッドタウンと山の境なので、直売場とか、うどん屋も4軒くらいあります。

昭和4年くらいまで造り酒屋があったり、家1軒1軒に井戸があって水に困らない。

発酵の歴史がある街です。

もともと仏生山は松平藩。松江、松山、高松とかは徳川さんの由縁のある街です。

高松藩の菩提寺がある。そういうお寺のもとに参道があって、昔は高松の経済の中心でした。

麦畑が残っていて、自然と便利さも悪くない街。

まちぐるみ旅館(プロジェクト)
仏生山の街を旅館として見立てる。旅館は温泉がメインで、ひとつの建物にお土産もの屋も旅館もある。仏生山の街を旅館にみたててやろうという、やんわりとした活動をしています。

普通、旅館にブルワリーはないですけど、街のビール屋さんという立ち位置でやっていきます。

高松にCRAICというパブがあります。よなよなとベアードとサンクトガーレンがある。
両方に居たやつだから気に入ったということで、僕のことを気に入ってくれて。

OEMという形でベアードビールで僕のレシピを使って造りたいと声をかけてくれたのがご縁。

転勤族で3歳から5歳まで高松に住んだことがあって、やんわりとした縁は感じていました。
仏生山公園で遊んでいた、その街がこんなに活気溢れて楽しいことになっているということで、行こうと。

まだ、まちぐるみ旅館は完成体になっていない構想段階です。

醸造所と地域との関わり
僕が思うビールを造るところと、地域はこう関わっていけばいいのではないか。

醸造所が地域へのプレゼントになる。
地ビールブームでお土産物があって、儲かるんじゃないかとビジネスチャンスとして出来たことがありました。

そういうことではなくて、醸造所が街に望まれて存在することが長く続けていけるコツ。
蔵とかもある街なので、デザインはまわりと溶けこむようにします。

このプレゼンが終わった後は、仏生山に行かなければいけない体になっているはず。

ビールを目当てに行くけど、温泉にも入るし、おみやげも買う。温泉好きのひとが温泉に行って、ビールを飲んでもらう。街のいいところをシェアしてほしい。

行事や祭りにビールは欠かせない。キリンやアサヒじゃなくて街のビールなら文句ない。

街にブルワリーがある利点
飲めること。住んでいる人がいれば、友達に自慢せずにはいられない。
畑から食卓へという話の関連ですけど、近くで造っていると、ビールの造り方がわかります。そうすると、ますます興味がわきます。

ブルワリーがあると、パーティーの時にサービングさせることができる。

梅が取れたからビールを造れやとか、リスクなしで自分のオリジナルビール風なものが造れるようになる利点があります。

そして、ビール好きが訪ねてくる。

美味しくて、良いビールがあってこそ。

もしそれが無ければ、ビールを造っている臭いが嫌でとか。とたんにブルワリーが嫌悪感になってしまうので、絶対に美味しいビールを造ってやるという使命感をもってやります。

ビールと大地との絆をとりもどせ!

ベアードブルーイングの社長のパクリなんですけど、ビールって聞いて、原料とかイメージすると、麦、ホップ、きれいな水が思い浮かぶのですけど、間に大手のビールといえば見学に行けばこういう工場をみたり、西宮の方とか今は無いですけど。

鈴木ゆかりさんが水着でビールを持っているとか。こういうイメージが麦とかホップの間に挟まっているので、大地との絆が見い出せなくなります。

ワインだと何年のブドウは雨が多かったから出来がイマイチだとか。
ワインという飲み物は自然との関わりを語っているのに、ビールは麦とかホップとか水とかという話にならないのだろうと。

ヤッホーブルーイングは広く出回っていたので、ブレを追求される。こないだと、こういう部分が違うとか。

もともと技術者として言い訳をするわけじゃないですけど、ビールの麦も毎年違う天候で作られていたり、水だって気付かないうちに水源が変わったりとか、田舎の方に行ったらよくあります。

逆にビールがこういうイメージのもと、古い窯でつくられていますとか、手でかき混ぜて小さなところでやっていますとか認識されれば、イメージとしての断絶はなかったんじゃないかと強く思うんですよね。

大地との絆を取り戻すには、会社は社会を変える道具である。

僕はその道具が欲しいなと思いました。その中で、社会をどう変えるのか。

社会を何故変えたいか。それは問題があるわけで、問題を解決するためにボタニカルビバレッジワークスを始めました。

耕作放棄地という一つのテーマがあります。

耕作放棄地が増えていって、地域によって差があるけど、せっかく農作物を作れる場所が草ボーボーになる。農業をやるということは災害から守るということ。農業という切り口だけじゃなくて、災害から守るために。

もうひとつ僕にとって問題なのが、キリンさんがクラフトビールをやりますと言って、その材料は?

大手がやるので、たくさんの材料が必要になります。

今まで日本に何トンくらいしか入ってきていないものが、もっともっと必要になる。

原料は農作物なので、ホップひとつとると、一つの品種を植えてモノになるのに2年から3年かかります。

必要だからといって、すぐに供給が増えるものではありません。

僕らのような小さな業者が手に入れることが出来なくなる。そして、値段も高くなる。
それがビールの値段に反映されるなら、皆さんにとっても問題。

耕作放棄地と原料の問題があるときに、ブルワーとしてなにをやるべきか。

ホップじゃなきゃいけないんですか?100%モルトじゃないとだめなんですか?

年取ったみかん農家さんが、今まさに木を切ろうとか。

もうホップじゃなくていいです。

畑を維持する。ホップとか外から入ってくるものに依存する所から抜けることで、一気に解決できるのではないか。

会社名もボタニカルビバレッジワークス。そういう飲み物を通して、別々の部分を接着剤として、大地とビールを繋ぐという考えになった。

原料にとって直接的な話
小豆島は醤油の蔵がたくさんあって、醤油の名産地のひとつです。
ヤマロク醤油さん。先祖から受け継いだ杉で作った木桶を大事に使っています。
今では桶を造る職人が残り数人になった。

蔵にいる菌だけで醤油を造っていて。
醸造という視点で、3600L入る木桶をどう洗うのですか?と聞くと、菌がいるからそのまま仕込めばいいと。
学者さんが分析したところ、ミントの香りに似た成分とかが存在していて、どの菌が関与しているのかは言えないけど、何かの菌が作用してヤマロクさん独自の味がする。
ビジネスとしてもヤマロクさんしか造れない醤油を作っています。

木桶を造る人がいなくなると悲しいということで、醤油造りに関係ない1月に自ら木桶を造っています。古い木桶は、発泡スチールみたいにボロボロで使えなくなってしまう。
そこにしかない醤油を無くさないために、ひとつの機材、Equipmentを守っていこうと。
大地とのつながりという意味では大事です。

右下の写真が大事で、木は白い部分と赤身の部分があります。
赤身の部分が水を通さず、白い部分は削りやすい。節のない木材を手に入れる。

山を持とうといっても、京都の北山杉のような真っ直ぐな木が無いと桶は造れません。
桶を守らなきゃいけないということから、山を守らなければいけないというところまで遡りました。

キッコーマンではなくて、ヤマロクさんの醤油を選ぶことで山を守ることが出来ます。
それを見て興奮したので、僕も桶を使ったビールを造ってみたい。

ベルギーのほうに行ったら木桶を使った伝統的なビールもあるので、材料だけじゃなくて機材も大地に根ざしたものが使えたら、とてもいいことだと思います。

もうひとつは自然エネルギーを使うこと。大地とは別ですけど、世の中をシフトしていく上で必要。

クラフトビールを造っている奴らはスタンダードとして、こういうことを意識しています。


ものを造ることって、山に雨が降って海に流れていくものを途中で組み上げて汚すことになります。

そういうところを意識していかなければいけない。

ブルワリーを持つ身なので、具体的に解決して、他のブルワリーに伝えていきたい。

クラフトとか定義があるけど、これこそがクラフトなんじゃないかと訴えていきたい。

いろいろ考えて一つ思ったことが、ブルワリー(ブルワー)=テロワール。

土地の気候とか、英語とか日本語に訳せないフランス独特の言葉です。

テロワールってあなたにとって何ですか?と聞かれると面倒くさがれる。

僕らが思ったり考えたり。これだけ言っておいて、コンビニの前でペアングの焼きそばを食べていたら、がっかりすると思うのですけど。

普段から何を考えて、どういう暮らしをするのか。それが僕のビール作りに反映される。

テロワール
陽当りがどうとか、草の生え方とか。結果としてそれがブルワリーの個性になります。
ブルワリーの生き様じゃないか。何を考えて、どんな人に会って、どう刺激を受けてきたのか。

そういう意味でそういうストーリーとか、ブルワーさんが何をするかとか。

皆さんが選ぶ基準になります。

お店に行って見た目とか、宣伝広告で買うというのも一つ通り道であると思うのですけど、一つひとつの製品に物語があります。何を思ってやってきたのかを思うと愛おしくなるのではないか。

消費のアンチテーゼと言ったけど、流れるようにものを手にするのとは違います。

これには、ブライアン・ベアードという人の人生が込められていると思います。

塩辛いものを食べたら血圧があがったりという認識だったと思うのですけど、食べたものにどういう背景があって、それが山が禿山になるきっかけになるかも、山を守ることになるのか。

そういう背景を意識すると楽しいことになるんじゃないか。
ビール選びが楽しくなる。

コンビニにいっていつものをプシュってのもいいですけど、そういうのを途中で挟んで意識してみると世の中が良くなっていくのでは。

未来
利益を拡大・拡張に使わない
 ↓
充実させるために使う

今までの価値観は、戦争で日本は何もない状態にされて。空き家が増えているのに、新築着工件数が社会の基準になっている。

自分という小さな社会があって、拡大拡張がおこらない。やめようと。充実させるためにやる。

自然エネルギーへの切り替え
今はお金がなくて、四国電力の電気を使ってますけど、自然エネルギーに切り替えたりとか。
お湯を貯めたり、水を貯めたり、街の災害拠点になるように。

自社農園
自らが育てたものを、よりダイレクトに皆さんに届けていけていきたい。
農作物を作る苦労を、農家さんと一緒にやっていきたい。

販売エリアの縮小
ひとつのブルワリーのありかたを提案して、僕より若い人でもブルワリーをやりたいという人も居て、僕みたいなやつがたくさん増えて、ローカルでビールを造るようになる。

ここまで運ぶためにトラックの油を消費するし、ビールを冷やさなければいけないし、ビールが旅する必要がある。そういうことがなくなれば、奪われたのではなく、嬉しいと感じるようになる。

今日より少しよい明日を。


【谷】
私が香川県出身でして、自分の故郷にブルワリーができるのが嬉しいです。
これをきっかけに、私の学生時代の友達が一杯いるので、うどんだけじゃない楽しみが出来ると思う。
まだ醸造のほうは始まっていないのですけど、楽しみだなと。プレゼンを聞いてワクワクしてきました。

【Q】1%未満のビールを造っている人間なんですけど、他の酒類に比べて借り物だなと。
水以外、日本らしいビールって突き詰めていくと悩ましい。それについてお考えがあれば。

【田口】多分、1%のつもりが濃くなって出来てくると思うのですけど。
僕は逗子あるヨロッコビールさんと二人でよく話すことがあって、ワイナリーに行って木樽を醸造用に譲ってもらいました。ワイナリーの話を聞いて、なんか僕たちって恥ずかしいよねと。
輸入したものを使って造っていて、地元のものは水しかない。

翻せば、日本の地ビールってやたら水を売りにしている。水しかウリにしかできない。
香川は水不足だから、何故香川なのって言われたけど。

正直最初から地のもので全部というのはできないけど、やらないと変わらない。その第一歩をはじめようと。
日本でも大麦がとれるし、後輩にヤッホーブルーイングの森田くんがいて、麦芽の組成の卒論を書いていた。梅雨でカビができるのがひとつの原因。集約的な農業の人権費。それでは商売にならない。

そもそもモルトじゃないとだめなのか。米と麹をつかうとか。
大手メーカーの経済的な理由ではなく、身の回りの素材を使えば。その答えを僕も見てみたい。

どこまで見せることができるのか、ひとつの楽しみ。
3年後くらいに妥協して、アメリカ産の良いホップが入りましたと言っていたら、叱ってください。

【Q】ちょっと聞いたのが、日本のブルワリーさんも水の差があるので、pH調整されている所もあります。あえて高松に行ったということは、pH調整をしないということでしょうか?
旅をさせないということは、魚もフルーツも旬があったら、そこに行くということを目指してるということでしょうか?
地の物を使っていきたいというところで、ビジョンとして高松に落とし込めるところがあるのでしょうか?
造れるものが何種類もあり、今の時点で見えているのかしょうか?

【田口】まっていましたの質問です。
高松は確認してみると素材の宝庫。ベアードブルーイングでビールを造っていて、社長と馬が合うのは同じ方向性をもっていることでした。
フルーツビールにしても、フレーバーの部分で使っています。

水はどっちかというと、マーケティング的に水と言い過ぎただけで、純粋に近ければ近いほうが良いです。ヤッホーブルーイングは硬水でした。
硬水はバートン・オン・トレントに近い。やむにやまれぬウリにしていました。カルシウムが多いので、ボイラーには白いものが着いたります。
水に必要なものを添加するのは簡単だけど、取り除くのは大変。よりピュアな水のほうが向いています。

裏話的なところですけど、水を調整する上で入れているものがあります。水質調節として認められているもので、原料には書いていないけど、みんなやっています。
良いビールを作る上で、酵母が活躍してくれるミネラルが論理的に必要です。
買ってきた食品添加物のミネラルを入れるのは気が引けますが。

ヨロッコでは柑橘の果汁をしぼってpHを下げています。
瀬戸内で柑橘が手に入るのは、香川のアドバンテージです。

酒蔵もいくつかあります。和三盆とか、サトウキビも作っています。

瓶内二次発酵させることで炭酸がうまれてビールの形になる製法をとりたい。
地元で取れたお砂糖が使えれば、気持ちよく使えます。

香川は素材の宝庫ですが、決してうどんエールは作りません。

【Q】ワインとの比較の話で、ワインだと造り手のことを考ます。
今日飛び込みで来たけど、ワインとビールって情報量が違うと思います。
ワインだと造っている所とか、使っているブドウの品種とか。
日本酒だと使っているお米とか製法とか産地が書いている。
ところが、ビールは書いていない。そういうことをしたいなら、書くべきだと思う。
1社のブルワリーではなくて、業界的に書くべき項目です。表記法を揃えていくようなアプローチは考えているのでしょうか?

【田口】アメリカに行くと原料とかを書き始めるところが出てきています。
日本も、モノマネではなく、独自に書くべきだと思います。それによって頭でっかちになって、文字通りの製品を造ってはいけないという気持ちもあります。

僕は書きたい。でもそのスタンダードをつくる段階は日本のビール業界にありません。

いろんなビールを取り揃えている谷さんが頑張っていますが、大事なことが書けないことをするなと。大手が書くことの中には、ひょっとしたら書けないこともあるのかなぁと。

ビールは飲むのも気軽なんですけど、造る奴が気軽すぎるので、少しずつ変えていきたい。

【谷】クラフトビール業界ができて二十年くらい経ちます。
大手さんの参入もあり、まずはある程度の知識が必要かなと。
ビールは広いので、ばこっとしたところでスタイルを勉強していきたいとか、スペックを書いてもわからないことが多いんじゃないかなと。ビールは広くて可能性にもあふれていて、私たちもちょっとずつ頑張っていきたい。

【Q】先行しているワインは味よりも情報が先行していると思います。

【田口】ビールはそういうスタートラインにも立っていないので、そういう位置を狙っていけるはず。


トークセッション(田口氏 ボタニカルビバレッジワークスオーナーブルワー × 谷和 CRAFT BEER BASE ビアジャッジ × 松下浩之 CODE_C Director)

【松下】本日はお忙しい中、来て頂いてありがとうございます。CODE_C という名前で The Place と飲食店舗を2店舗やっています。ビール飲みながら聞いていたら、気持ちよくなって。
ビールってちょっとした幸せを感じさせてもらえる。

【谷】いつもこのあたりを通っていて、松下さんを捕まえるたびに話をしています。
プロダクトの向こう側。ビールとかコーヒーとか、その向こうにあるアトモスフィアとか風景とか。
田口さんのセミナーをインターネットで拝見させていただいたときに、ここでやりたいなと。
その次の日にはアポをとらしてもらった。

【松下】すごい熱意ですね。
田口さんというすごい話をしてくれる人がいるからと、次の日に呼び出された。
どこかでつかまって気付いたら一時間立ち話を。どこかの店に入れやと(笑)

ゆるりとセッションに参加している感じで聞いていただけたらなと。

■プロダクトの向こうにあるストーリー
プロダクトの向こうにあるストーリーとはどういう趣旨か?

【谷】クラフトビールを扱っていて思うのですけど、ビールは何を使っていて、どんな味で、何%のアルコールというのを集めていくのも楽しい。

その向こうにどんなストーリーで造っていて、どんな思いで造っているのかをシェアできると面白い。ビールの質、美味しいってのは楽しい。それ以上に愛着が持てる。自分のスタンスの中で選ぶというのが面白いなと。

キーワードがビールで、彼がコーヒーで、田口くんが飲み物。

【松下】田口さんの話で印象に残ったのが「You are what you eat」
プレゼンも上手いですね。ものすごく田口さんの造られるものに関わりたい。
それがストーリーというか、まさしく先ほどの話のままかなと。

【田口】
僕はストーリーをつくろうとか、世間的にはビジネス書とかで、ストーリーが売れるというのもあるけど、人の気持ち的に気持ち良いものであって、僕がとにかくやりたいことがあって、とにかく突き詰めていって、振り返ったら面白いことになってたとよ。

うちの庭で梅がとれたからビールにする?って、梅をくれた人は僕が造ったビールを買うはず。それがひとつのストーリーの完成。きかっけがあったほうがお金の使い甲斐がある。
トップバリューじゃなくて。

地方のマルナカというスーパーがあります。僕が幼い頃は、独立して頑張っている高松のスーパーだったのに、引っ越してきたらトップバリューがいっぱいある。地元の中小企業がマルナカさんとつきあっていたからやっていけたところが、トップバリューで潰れたということがある。
働いていた人も、金銭としてマイナスになるので、トップバリューには恨みがあります。

【谷】トップバリューの考え方もわからないでもないですけど、いつも考えていることは、思っているのがあるのに忘れちゃう。
ひとりひとりにはストーリーがあると思うけど、それを表現している?
質があって、そこの向こうにストーリーがある。大量生産とか、ストーリーのないプロダクトもある。そこに魅力を感じない。「価値」で、何やねん。
向こうにあるストーリー性が見えるものをシェアしたりとか、田口さんという人だったり、そこに魅力を感じる。

【松下】結局人なんですよ。商売というものは貨幣が無い時代はブツブツ交換だった。
僕がお米を作ってます。田口さんが野菜を作ってます。僕がつくっているものに価値を見出して交換する。誰が作っているのか。身近な人達。ご近所さん。コミュニケーションありき。誰が作っているものだから美味しく感じていた。原点はそこではないか。

ひとまわりしてストーリーとか、ビジネス本とか出ているくらい戦略とか、みんな気付きだしているはず。プライベートブランドとか味気なくて、コストを下げてというのはおかしいのではないか。

【谷】貨幣ができたのは、等価交換が出来なくなったから、お金に換算して。お金はもっとシンプルなもの。モノの価値ってなんやねん。今の文化だとか考え方が近くなってきている。

【田口】造り手目線で言うと、おふくろの味。不正をするはずがない。
食品をチンしちゃうかもしれないけど、ちゃんと作ろうという意識があって、それが街の単位になって、あそこの家のなんとかさんに食べさせるというのがある。遡っていくのではなくて、原始的な部分で流通が進んでしまうと、断絶がうまれて。何か自分の家で家族が食べるものに入れないような保存料を入れたりとか。余計なことをしてしまう。
その逆ストーリーがうまれている。ストーリーの追求は自然とより良いものを作るキーワードになっている。それをあえて声を高く言ってしまわなければいけない世の中になっていることの裏返しである。これからはちゃんと直していこうという希望でもある。

【谷】質の捉え方が変わってきた。大量生産のものはブレない。同じものができてくる。
私たちが考える質が変わってきた。ビールに例えると小規模であることがいいことではない。
大きな規模でもプロダクトに対していいものを作ってますよという質の問題。
おしなべたものではなく、地産地消や個性など。良いものをちゃんと出すことが、質ではないかと思う。
地方で作っているからということにはこだわらない。美味しいものを作るということが大前提。
その中で質というものをどう考えていくのか。昔とは変わってきたのではないか。
クラフトビール好きな人にはすんなりしっくりいくのではないか。

【松下】クラフトビールって価格的にも割高。それでも選ぶ人が出てくる。質と評価がある。

【谷】質とプロダクトで、なおさらそれの延長線上にあるのが一連のストーリー。
彼が考えている良いものをシェアしましょうとか。あるものを使って、無理なく造って。
結びつくイベントをやったことが、キーになっている。

【松下】僕はお店をやっているので、飲食店をやっている作り手さんが、いろんなものを仕入れさせてもらって、どういう料理と合うとか、タイミングとかサービスをさせていただく。
僕らもストーリーを伝える責任がある。作り手さんと小売店と、飲食店に対して思うことがありますか?

【田口】僕はプロダクト=造ったものの完成形は、ビールであれば瓶に詰めたところで完成というのはつまらなくて、どんなお店に行ったら飲めるということに共通点があります。
取引していく上で、お祝い事があれば箱に入れて一緒に出すとか。

僕はブルワリーを作ろうとしているのですけど、その規模を設定しなければいけない。

それをやっていくためにパソコンに顧客リストが羅列で入っていて、電話とかメールとか、自動受注システムとか。便利でいいんですけど、人が送っているわけじゃないし、発注している時にメッセージを書いても機会は何も変えてくれないし。

クラフトのように高いものだと、お給料をためてとか、ボーナスであれだけどとか、嫁さんに内緒でためたやつとか。ストーリーがあるのに、クラフトビールとして高いお金を取っているのに自動受注だと残念。

規模設定。売れるからそのために従業員を雇って間にあわすのではなく、誰か手伝ってくれるのであれば、わかってくれる相手じゃないと駄目だし、それに答えられないなら、お客さんも楽しくないし。僕らは答えることが楽しくなって、エスカレートしていく。

基本コンセプトは大きくしないというのあって、矛盾しちゃうんですけど、小さいのがいっぱいあればいい。お客さんにとって、選択肢がいっぱいあればいい。そういう世の中の流れになればいい。

【松下】質という考え方に自然に行ってしまった。このコピーが好きで、少しというのが僕らもお店をやってお客様にできること。
美味しいものがあるから、これを食べて帰れという頑固親父の店ではなくて、お客様にとって小さな変化とか、新しい気付きを提供することが僕らにできること。ずっと考えていること。
少しずつでも店があることで、ちょとずつ変わる。街や文化が変わる。ものすごく共感する。
質というところで、少し。明日飲むものを考える。考えるべきことなのに、考えずにいる。
トークイベントをすることが、明日から意識することがちょっと変わればい。

【谷】題材ふくめ、ええなぁと。

【松下】センスいいですね。ちょいちょいパクってますねと言ってましたけど。

【田口】僕もいいなと。人を見ていていいなと思うことで、少し良くなるということ。縦と横の話がある。パクる。幸せだなは横の話。それで楽しい街になるという。

毎日、このカフェで飲むと幸せになる。3年後に振り返って、あそこがあったから今までやってこれたとか。そういう部分がある。大きなことを求めるのには無理がある。そのギャップで不幸になることも。もともとちょっとずつ。僕の控えめな性格から出た言葉です。

【松下】小規模であること。ひろげない。なかなかそうは思えないですよ。
ビジネスとして始めて、より多くの人にとか、誇りを持って広げたいとか、最初の段階から小規模とか広げないとか、なかなかすごい考え。

【田口】
凄いって言われることもあるのですけど、たまに同業者と喧嘩になることがあって。
手に届きやすいものをたくさんの人に行き渡されたいという庶民的な人と喧嘩になります。
僕もやりたいけど、手に入りやすいものでたくさんの人というと、高尚な話になる。
定食屋で待ち構えている人だったらいいんですけど、僕はここで造って広げたいというのは、日本中でも世界中でも可能。いろんな人に受け入れられるものを作るのは大変。僕はそんなことができないので、ここで見渡せる顔の見える人にならできるよと。
無理をしないことが自然なこと。なるべくたくさんの人にっていうとお前偉そうだなと。
そういう仕組になるんですね。最近は近寄らないようにしている

【松下】こういう考えって、一見志が低いように見えて高いものが内包されている。

【谷】自分の所でこうしたいというのが彼の中であり、いろんなところで広がるというのが。
クラフトビールというマーケットからすると難しいが、同じようなアプローチがあって他の業態でも同じ視点があっていいと思う。明確なストーリーがはっきりしているのが田口くんの意見。

【松下】地産地消というキーワードについて。

【谷】私の中で彼は地産地消派。

【松下】やっかいなキーワードで、地産地消って良きことみたいな響きもありつつ、当たり前といえば当たり前の概念。
物々交換とか、目の前の人に喜んでいただくことで笑顔にしていくのが原点というとアタリマエのことだと。
やっぱり、経済のあり方とか流通とか消費の仕方。むしろ正しいとか。価値観とか。

【谷】美味しいものができたよと、見ている人たちのなかで消費する。
政府が地産地消っていうガバメント的な盛り上げようというのではなく、あたりまえにやっていこうと。

【松下】行政が掲げることは胡散臭いですよね。政策として掲げればいい。
頑張るのは結局そこの人じゃないですか。そういうキーワードはしっかり求めているのに、そういう活動がされていないと捉えている。

【田口】僕にとってカウンターカルチャーと地産地消は絡んでいて。地産地消の逆は多産多消。
自由を獲得するキーワード。日本を見ていると輸入が多い。
急に鎖国したら、外から頼ってるから困っちゃう。油も輸入している。
アメリカとやんややんやとやっているのも、テーマにしないけどいざこざがある。
日本からじゃぶじゃぶ石油がでるとか、農作物も心配がなければ、嫌な話はしなくていい。
それをひとりひとりに落としこむと、高校生は親に育ててもらっているから言うことをきかなければいけないとか、大学生になったらバイトして自由にするとか。

依存関係から、より自分たちがやりたいことに持っていくために必要なのが、地産地消という感じ方。

【松下】大阪にいても隣同士にコンビニがあれば、便利だから行きますし使いますけど。
食品が手に入ることが当たり前になっている。自分がやるべきことを考えなくなっている。
仕事して、ただ買っていることで安定していると。
鎖国したらどうとか、災害がおきたらどうとか考えられないですけど、目の前の人を喜ばせるとは大事なこと。

【谷】大阪に住んでいたら地産地消を感じない。
もう少し北の方に住んでいるけど、地産地消を感じづらい。
まわりの人のところで消費するとか生み出したプロダクトをどうするとか、顔の見えるところに行ってご飯を食べたいとか、あのひとの接客をうけたいとか、考え方を変えれば、田口さんの言う仏生山の地産地消かな。

地域性とか人を呼べるとか楽しいとか、うまくいろんな地方でおこっていけばいいなと。
プロダクトだけを重視するのではなくて、そういうところのつながりが見えていく安心とか信頼関係とか。
結局、人だと。これだけ便利になっているから、いろんなものが手に入るからこそ、そこに惹かれる。
だから集まってこういうイベントになった。だから思考停止が危険。

すべての人がそうとは思わないですけど、FaceBook上に流させていただいたのですけど、価値って何やねんとか、私の中でどんなに高い宝石よりも彼のビールが飲みたかったり、ここでコーヒーが飲みたかったり。私の中でそういう価値を高めていきたい。

【松下】僕らはそういうストーリーをお客様にどう届けるかとか、お客様がどこまで求めているのかとか、語っているうちに泡がなくなっていくとか。
僕らはお客さんの表情をみたり判断しなければいけない。僕らなりの短いセールスを伝えなければいけない。日々そういうことに意識をもって、お店をやってどんどんガツガツ興味のあることを突っ込んでいきたい。

【谷】ストーリーテラー。造り手に合うことが多い。
みなさんに会う中で、こういう感じの方が多い。一回シェアしてみたい。
今回やった意味。うちらがいつも感じていることを伝えていければなと。
面白かったですね。地産地消っておおごとのようなことでみんなにあてはまる。

【松下】言葉にするとかたいなと。

【田口】誰がいったのか。地産地消って名前、ピンとくるところもあるけど、四文字熟語として使われるようになった。
本当であれば、無意識なところで出来るのが一番。
僕も旗を立てて、ああしようこうしようというのが全然得意ではない。
関わっているうちに自然と導かれた心地よさを体感していただければ。
言葉にしちゃうのがたまに憚られる。

【谷】知ってしまうと一回香川に行きたいと思うし、温泉に行きたいなというのが狙い通り。

【田口】うどんだけじゃない県と言える。

【松下】みなさんいかがだったでしょうか

【谷】長々と20分以上も押してしまったのですが、ありがとうございました。
プロダクトのスペックとか珍しいとかそういうキーワードでやるイベントが多い。
カルチャーとか心の持ちようとか。
今回組ませていただって、私の中ではめっちゃ面白かった。
こういうのをいつもやっているメンバーなので、またやっていきたいなと。

【松下】これからも谷さんと一緒にやっていきたいのでHomePageやFaceBookでチェックしてください。ボタニカルさんもおっかけていきたい。

【田口】一応、FaceBookページとかももっているので工場の経過を伝えていきたい。
物件が今探しているというか交渉中なので、はやければ年内に乾杯できればなと。
正月明けには多分乾杯できるのではと弱気に。
ただ、今お伝えした僕が伝えたビールは無いのですけど、コンセプトを体現したお店だけは始めようと思って、来月の中頃にはお店兼事務所ができます。
そこをハブにして飛べるような形にしていきたい。

【谷】クラフトビアベースでも紹介させていただく。
私も香川県に変えるのが楽しみになりました。

【田口】大阪から高速バスで片道3600円。

【谷】こだわりのコーヒーやワインも楽しむことができます。

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